事務系女子と技術系女子。
表面上はうふふ、おほほと仲良く談笑しているが、実のところ腹の探りあいが……なんてこと、あるのだろうか。うちの会社は技術系女子が数える程しか居ないので、あまり肌で感じないが場所によってはあるのかもしれない。
えっ、事務系 vs 事務系がある? それは昔から……ごふん、げふん。私も曲がりなりに女なので分かるが、人数が集まればいくつかの派閥が出来て、自然とそうなるものだよねと思っている。女の園、ガチ、コワイ。
昨日、職場の事務がお休みしたので、いつもは事務がやっている給与明細配りを私がやったのだが、見事に皆が「えっ?」って顔をする。
そんなに私(技術系)がやったらおかしいかい?
まぁ、事務と技術では制服も違うので違和感もありまくり。手際もよくない。ん? あれ、この人、何処の席だっけ? と眉をひそめれば、一斉に「ココだよ」指をさされる始末。あ、はい、スイマセン。
立場は違えど、同じ社員。私は技術系なので少々、偏った視線になってしまうかもしれないが、色々と絡み合った複雑な事情も込めて事務系と技術系女子について話してみようと思う。
「事務系女子」と「技術系女子」について
「事務系女子」のおしごと
- 勤務表チェック
- 諸書類のチェックと処理
- お客様/業者対応
会社の業種などによって多少差はあれどこんな感じだろうか。専門職(経理など)については詳しく知らないので割愛。
東証一部の中小メーカーなだけあり従業員もそこそこ。数が居るため、各職場に事務が居る。何かあれば事務の◯◯さん。そう言うぐらいには職場に関しては誰よりも遥かに詳しいエキスパートさんだ。
とにかく色んなことをされている。気がつけば棚が綺麗になっている。所定のところに捨ててないゴミを晒しあげて、メールで全周知する。勤務表やら清算やらしゅぱぱぱぱぁ~と処理。素晴らすぃ。
よって、事務に口ごたえなんてもってのほか。睨まれたらとんでもないことになる。いや、そんなこと露ほどにもやろうと思えません。頭が上がりません、はい。
「技術系女子」のおしごと
- パソコンとにらめっこ
- 職場やら外注先の言うこときかない、おっさんをどう動かすか必死に考えている
- 手元の紙で鶴を折ったり、何やら落書きをしている
…
……
決して遊んでなんかないんだからね!
真面目に書けよ! とありとあらゆる物が飛んできそうだが、ソフトウェア開発だとこんなものじゃないだろうか(偏見)
間違ってもキーボードカタカタしまくりということはない。それはメールを打っているか、業務目標を書いている時だけだ。
「技術系女子」の生態
「事務系女子」から見た「技術系女子」とは
事務系女子から言わせれば「こいつ、仕事している……?」は言い過ぎだとしても、「何をしているんだろう?」と思われることは致し方ないのかもしれない。
プログラミング画面とにらめっこしていれば「難しそうな仕事をしている」と言われ、デスクと実験室間で頻繁に行き来していれば「今日は特別忙しそうだね」と言われる。
と、言うことはデスク前でぽーっとしている時は「あの子、暇そうにしている」とでも思われているのかもしれない。
かくいう私も、事務が数日お休みで事務さんのデスクに郵便物がどっさり溜っていた時にそれを気づかず放置してしまい、他部署の事務に「配ったら?」と促されたことがある。気が利かない小娘でスンマセン。
ちなみにこの時もえらいおっさん達のデスクが分からなくて四苦八苦し、他部署の事務が心配そうに私を見ていた。
だが、これ別に私がやるべきことではなく、事務デスクにあった郵便物を各自取っていくセルフ式でも良かったワケである。この辺は女子だから~とかいうのがどうしても絡んでくる。その時は手が空いていたので良かったが、色々と考えると(これについては後述する)なかなか難しい。
「技術系女子」は目に見える仕事をしているとは限らない
これに限る。
開発環境構築に悩んでいたり、見つからないバグに苦しんでいたり、使えないおっさんに頭を痛めていたりするワケである。
こういう時はひとりの世界にこもって、静かに考えたいワケである。仕事によっては実験室があるが、ない場合は自分のデスク前でそれをやらなければならない。しんどい。
なので頭の中でぐるぐる考えながら、フラフラ徘徊したり、手元の書類で鶴を折り始めたり、ぐちゃっとした構想を図形を使って落書きし始めるのだ。
ふらりとトレイに行くと妙案が思いつくのは鉄板のあるあるである。
「技術系女子」は見た目どおり超絶ヒマな時もある
ぶっちゃけ「今日一日、何したっけ?」という日もごまんとある。
繁忙期をすぎたり、異動したての頃とかだろうか。一日ネットサーフィンは辛い。会社のプロキシサーバ通さないとだから下手なサイトは見れない事情もある(見るな)
あらかじめ「見ておいてね」と渡された資料を読んでいたら眠くなり更衣室で仮眠してみたり、人目のないところでスマホゲームしていたり(夏は暑く、冬は寒い)、トイレの中で株価チェックしたり、自分のデスクに戻り「あと1時間もある……」と絶望する。
こういう時に限って、二次創作やらブログ記事を書く熱は冷え切っており、無駄に怠惰に時間を過ごしている。
「技術系女子」は実は会社からこんなことを言われている
実際、私が上司から言われた言葉だ。
- キミは事務仕事をしちゃ駄目だよ!
「技術系女子」は事務仕事NGなのです
事務はお客様対応ということでお茶当番なるものがある。入社当時、事務に建物の案内をして頂いた時に「お茶当番を手伝ってもらうかもしれないから」と一通り、お茶やらカップやら布巾の位置を説明して貰った。
が、しかし、上司からは「絶対に手伝っては駄目」と念をおされた。
嫌がらせとかそういうワケではない。上司はきちんとワケを説明してくれた。
- キミは事務として雇われたんじゃない
- 専門職(技術)を担っていく人材として雇った
- 自分のすべき仕事を見誤ってはいけない
仕事の手が空いている時も極力手伝わないように、と。常習化してしまうとアテにされてしまうから、と釘を刺された。
もっと簡単に、身の蓋もないことを言うと「お給料の額」が違うということだ。うちの場合、基本給と職務給の2つから成り立っているのだが、この職務給がエゲつないくらい違う。
- 同じ年
- 同じ学歴
- 同じ性別
でも、職種により差が出る。事務系・技術系はしかり。当然と言えば当然だが、経理の子がそれを目の当たりに見てしまい、愕然としていた。肩を並べて入社した身としては、やはり複雑な胸中になってしまっても致し方あるまい。
この記事にも書いたが、旧態依然な会社なので、更にややっこしいことに学歴差別なるものも存在する。
ひょんなことで6年程先に入社した現場で働くガテン系の女先輩(高卒)の給与明細を見せて貰ったが、同額もしくは私の方が若干上の給与だと意図せず知ってしまい冷や汗が出た。私(専門卒)の給与明細は間違っても見せられなかった。
私とてそうだ。私より入社が後でも、学卒の方が給与は高いし、出世も早い。
話が逸れたが、まぁ、そんなこんなで技術系女子は「専門職分上乗せしているんだ、給与分働け!」という会社の命に従い、事務系女子のお仕事をあまり手伝えない事情がある。
まとめ
ちょっとだけ、なんとなく、理解してもらえただろうか。同じ社員と言えど、それぞれ立場があり、事情があるのだ。
事務系については深く書けないが、こちらも色々とあるようで……というのは察している。あまりそういうの気にしてないのかな〜と思っていた事務の人から、
「あの子、えっらいおじさまばかりに媚を売っているのよ」
とか、さらっと言われると、こちらとしてはピシッとかたまるしかない。ひえぇ。
世間一般で「お茶汲みは女性の仕事」とか言い、押し付けられた事務女性が「自分でやれ!」と憤慨している図をよく見かける。この辺は男女云々じゃなくて……と言いたいことはあるが、まぁ、それは置いておいて。私は別にやったって構わないと思っている。むしろ、それが正式に業務の一環なら喜んでやらせて頂く。
お茶汲みをして通常業務が押しても、その時間を別に確保して貰える or 残業代が貰えるならそれで良い。
その分の時間や賃金が貰えないのなら頑固、戦うべきだ。
ちなみに私は「やりまーす!」と意気揚々と会議の場から逃げようとしても、首根っこ掴まれてズルズル引きずり戻される。あ、はい、給与分、働けってことデスね。
技術系女子だって息抜きがてらお茶汲みしてみたいっ!
……まぁ、実際にやらせたら、えらいおっさんの顔も覚えてないし、作法も何も知らんからとんでもないことになるのだろうが。
要は適材適所ってことです、と書いて筆を置くことにする。
コメント
気持ちわかります
工場勤務技術職