リクナビやマイナビに載っている先輩社員の声。就活生なら一度は目にしたことがあるだろう。
私が就活生だった頃もそこに書かれている社内の雰囲気や仕事内容を見て、未来に夢を馳せていたものだ。
そう本気で思っていた頃が懐かしい。
現実そんなにあまくない。嘘でもないが、本当でもない。ましてや会社の中で大活躍している人がインタビュー、いやいやそんなことはない。
リクナビ・マイナビの取材どちらも受けたことがあり、かつ、会社の入社案内やら特定業界の求人雑誌にも掲載されたことがある私が、いっちょぶっちゃけてみようと思う。
「先輩社員の声」に出る人は最先端で働いているホープなのか
そうかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。
少なくとも私にいたってはドコにでもいる平平凡凡な社員だ。マイナビに関しては入社半年で取材を受けたことがあるぐらいだ。
この時は技術職で入社した新入社員3人で取材を受けた。丁度、就職氷河期回復の兆しが見え始めた頃だったので、フレッシュな社員を紹介して新卒採用を強化しようという人事の狙いがあったように思う。
要は、会社にとって「売り」のある人間が的になりやすい。入社する前は気づかなかったが
- 仕事:技術職(ソフトウェア開発)
- 勤務形態:育休から復帰して働くワーキングママ
- 勤務時間:時短
な私は、会社にとって少人数しか居ない属性を持った貴重で、格好の広告塔だったワケである。
もう今となっては、あまり売りではないかもしれないが、なんやかんやでまだまだ通用する属性だったワケである。特定業界の求人雑誌を見ると確かにそうかもなぁ……と思う。
「先輩社員の声」はどこまで本当なの?
一言でいうと、嘘は書いていない。
取材自体は大体30分から1時間。お決まりの質問を受けて、答えるという簡単なインタビュー形式で、写真撮影と音声録音はもちろん、ビデオ撮影されたこともある。何に使うのだろう(謎)
基本、取材を受ける人間以外は退出するカタチで行われた。なので本音で話すには支障のない環境である。
私は基本、嘘をつかない(つけない)タイプなので、かなり際どいぶっちゃけトークをいずれの取材でもしたが、最終的にその辺が書かれたかと言うと書かれたことはない。もしくは書かれてもさらりと、と言う印象である。
出来上がった記事はこちら(本人)にも上がってくる。最初見た時はぶったまげたものだ。
記事としては申し分ない。だが、言った覚えのない綺麗なお言葉がズラリ。
実際は(お察し)なのだが。
と、まぁ、なんか控えめに言ったことが「私が自ら進んでやりました!」的な言葉に誇張されていたり、属性(特に今だと時短勤務のワーキングママ)がやたら強調されていたりするワケだ。
ただし、あくまでも嘘は書かれていない。
ライターさんはリクナビやマイナビから委託を受けた人なので、取材した内容やその人が実際に携わった職歴を考慮した上で書かれているので、事実は事実である。
一応、会社も記事内容のチェックはするが、誤字脱字レベルの訂正だけに留まっている……と信じたい(うちの会社はそのレベルだ)
なので、「仕事は忙しいけど〜」と書かれていれば、仕事が多忙なのだ。「残業が多いけれど〜」と書かれていれば、残業が多いのだ。その後の言葉は違うところから拾われている場合もあるので文脈自体は鵜呑みにせず、部分部分に書かれている単語から先輩社員の本音を読み取ろう。
「先輩社員の声」の本音を聞くには?
一番てっとりばやいのは直接、訪ねて聞くことだろう。いわゆる、OB・OG訪問というやつだ。実はこれも最近、上司たってのお願いで受けたことがある。
この記事に出てくる上司だ。
技術系の女子が欲しい! と、うちの会社にエントリーはしたものの、その先に進んでいなかった女学生に直接連絡を取って、興味があるなら来て欲しいと連れてきてしまったのである。
与えられた時間は1時間。そんなに話すことあるかしら? の心配は杞憂に終わった。学生さんはしっかりしていて、ノートをとりながら、ガンガン質問してきてくれた。なかなか踏み込んだ質問も多く、私としては多いに楽しかった。
学生さんが思いのほかサバサバしていたので、最後の方になると逆に私から質問させて頂く場面も。
その学生さんがその後、うちの会社を受けたかどうかは定かではないが、楽しい女子会だった。
まとめ
実際に働いている先輩社員の声は、就活生にとって貴重な情報源のひとつだ。今回はその声の真偽についてをぶっちゃけてみたが、嘘は書かれていないものの、本当か? と問われると首を傾げたくなるレベルなのは理解して貰えたことと思う。
だが、やはり会社案内からは読み取れないリアルさが断片的には埋め込まれている。是非、先輩社員方がぶっちゃけているであろう本音を行間から読み取る、もしくは、可能ならば実際に会いに行ってみよう。「売り手市場」の今なら企業にお願いしてみれば快く応じて貰えるかもしれない。
寧ろ、応じて貰えない場合は……その時点で色々と察した方がいい場合もあるだろう。直接会っても問題ない、と企業が太鼓判を押す時点で、何を言われても問題ないと言っているのとある意味、同義なのだから。
ではでは、この辺で。
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