ふとした瞬間に、たくさん購入したうちの一冊である。
SCRAP出版のリアル脱出ゲームブックvol.1である。
一言で言うと、正直「うーん」という感じだった。
私的にツボった「滅びゆく魔法書からの脱出」をやった後と言うこともあり、少々辛辣かもしれない。
ちなみにゲームブックとは、物語がパラグラフと呼ばれる数値の節で区切られており、展開によって飛ぶ節を変えていく本のことである。こんな感じ。
父がお弁当を忘れたらしい。何を持っていく?
りんご→「10」へすすむ
みかん→「20」へすすむ
プレイ時間は、10時間いくかいかないかくらいかな……? 魔法書よりは軽かった印象である。
「ルネと不思議な箱」をやってみた感想(レビュー)
シナリオがいまいち
普通の人なら冒頭から「えっ?」と驚くようなことが起きると思う。
未成年って、×××を運転していいんだっけ? みたいな。そして、その内容について一切触れられない辺りが凄い。
そしてそれを疑問に思わない町の人々……。
どこかの某章で湖で倒れていた人は結局、誰だったのよ(ただのモブ?)……とか。
謎の一族あれだけ大体的に調べたけど、それほど意味あった? などなど。
主体はゲームブックなのかもしれないが、ちょっとシナリオひどいんでないの? と私的には感じた。
他サイトのレビューではそこそこ評価が高かったので期待していたのだが。
謎解きがクオリティ高ければ、シナリオどうでもいいって感じなんだろうか。まぁ、謎解きは謎解きで「???」なものも、そこそこあったが。
シナリオで唯一「あっ」となったのは、芥川龍之介の某作品をオマージュした部分だけかなぁ。後々、なるほどなぁ、と思ったが、それすら必要だったか……? という感じではあったが。
オマージュ元になった作品ではないが、乙女の本棚はおすすめだ。
全体的な謎の難易度は低めなのだか……
あまり謎が得意ではない私でも3章くらいまではノーヒントでいけたので、謎解き自体のレベルはそこまで高くなかったのかなと感じた。
が、最後に近づくにつれてガッと上がる部分がある。
何とか解けたものの、腑に落ちていないのも幾つか。
184は今だに分からん。186の法則もだが、344のような文字系は苦手で一覧がないとさっぱりだ。
これに加えて後にも書くが、公式ヒントが本当に役に立たなかった。
比較的、昔の作品なのでヒントが充実していないのは致し方ない部分はあるが、それにしたって……というレベルである。
大体「そこまでは分かっているよ!!!」なヒントが多かった。
途中の問題なら最悪、強行突破してしまえばいいが、Web入力となる最後の問題はそうはいかない。
案の定、最後の問題のヒントもアテになるものではなく、路頭に迷った人も多いのではないだろうか。
私は外部サイトの情報をかき集めて解いた。ネタバレ禁止と言いながら、公式がしっかり誘導しないのはそれはそれで問題だと思う。
解けないヤツが悪いんじゃ! も分からなくもないが、仮にも書籍で販売している以上は……と思わなくもない。まぁ、仮にそうだったとしても、あのヒントの投げ出しっぷりはひどい。
見ようによっては有志の方々にその荷を負わせているとも取れかねない。
ヒントはWebなのだから、今からでも修正すべきではないだろうか(特に最終問題)
これでは謎解きスッキリどころか、もやっという気持ちだけが残り、二度とやらないという人も多いだろう。
ルネで挫折した人は是非、魔法書やろう。最新作なこともあり、公式ヒントも比較的充実しており、シナリオも多少謎が残るものの、余韻を感じさせる素晴らしいものだった。
私は無茶苦茶好きである。
ちなみに魔法書では苦労した折り紙は、ルネでは何とか一発クリアできたところだけはスッキリした。
公式サイトのヒントがひどすぎる
先に最新作の「滅びゆく魔法書からの脱出」をやってしまった反動もあるのかもしれないが、とにかく公式サイトのヒントがひどかった。
全体的にヒントがあっさりしすぎている。
SCRAP勢ならこれぐらい朝飯前だと言われてしまえば、それまでなのだが……(それならヒントすら置くべきではない)
謎解きは性質上、ネタバレ禁止なため、明確な導き・答えは公式サイト以外は書けない。
だからこそ、公式サイトがしっかりやるべきだと私は思うのだが。
ネタバレ禁止! と言いつつ、それを公式サイトがやらないから、有志の方々が遠回りに、しかも答えを出さずに気を遣いながらも路頭に迷っている人たちを誘導しているのが、何だかな……という感じだった。
そりゃ、自力で解けることが一番なのは分かっているが、何時間も悩んだ末に意をけっしてヒントを見た人の心を折るようなヒントはやめて欲しいものだ。
しかも解けなかったら、もやっとが残り続けるんだぞ。
ルネの不思議な箱がコレだったので、これの後の魔法書ではヒントが充実しているのだろうが、今からでも遅くないので、ルネの方もヒントを更新して欲しいと切実に願う(特に最後)
「ルネと不思議な箱」の最終問題について
ズバリなネタバレはしないが、ちょっと内容に触れるので白文字反転にしておく。スマホ勢はコピーするなりして、メモ帳に張り付けるなりして見てね。
(以下、最終問題の内容に触れるので反転文字)
これ自力で解いた人すごくない……?
私は正確な文字が拾えなかった勢である。
「〇が▲見る景色」までは分かり、その指示には従ったのだが……ムロエってなんやねん! となった勢である。
ちなみに「むろえ」は違う。「む〇ろ」であり、突っ切ってはいけない。見落としている。まぁ、ここは分からなくても分かっても、〇〇▲がはっきり分かっていれば私的には分からんでも差異はないなとは思った。
また、あの例の「〇〇▲へ???」を正確に抜けたとしても、SCRAP初心者勢は「はっ??????」なことだろう。
あれからあそこまで類推するの無理だよ……まず〇〇って何よ? から始まるだろう。
まさかここで一族かよ、という話なのだが、だからあの時点で埋まらなかったってことなのだろうか? ここも随分ともやっとさせられた。
確かに、ひとりだけごにょごにょだったけど……これも、もやっとポイントである。
てか、一族意味あった? ルネの父親と一切関係ないよね? 今、思ったけど黒幕と関係あった裕福な~にかかるのか?(分からん)
最終問題の流れとしては
と、言うところだろうか。
確かに、どこかで使うんだろうなとは思っていたけど、私は自力でそこまでたどり着けなかったよ……。
恐らく、ヒントを探しているうちに、過程をすっ飛ばした先の方を思いつき、見たら何となくそうできそうな部分があり……という人が多かったんじゃないかと思う。
しっかり誘導してよ、公式ぃっ!!!
本当に最後のところは、最初から何かあるんだろうなとは思っていたが、「あー、なるほどねぇ」とはなったけどさ。
うーん(微妙)
(反転文字、ここまで)
まとめ:評価が高く期待していた分、いまいちだった
忖度はしたくないのでぶっちゃけレビューだが、市場評価がそこそこ高かった分、期待外れだったな……感がすごかった。
これならリアル捜査ブックの方がマシだったかもしれない。
過去の本だということを加味しても、うーんだった。
その辺はシステム的にやりにくい部分はあるだろうなと覚悟していたし、実際やはりやりにくかったが、それ以前の問題だった。
この後、「ルネと秘宝をめぐる旅」をやるつもりだが、少しは改善されていればいいなと願いつつ。
うーん、本当はこれ以前に出版されている、脱出ゲームブックのvol1~vol4もやろうかなと検討していたのだが、このクオリティだとちょっと迷う。
まぁ、たぶんやっていそうだが(やるんかい!)
ではでは、この辺で。
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