数年前に武者小路実篤記念館行ったっきり、文学館に行ってないなぁと思いまして。
仕事もやってられなかったし(←)、特に理由なく、行ってみた。
私が島崎藤村好きのため、やや島崎の話ばかりである。すまぬ。
「田山花袋」とは?
自然主義作家のひとりである。
最初は尾崎紅葉のもとに居たようだが、思想がちょっとちゃうねんという感じで離れ、その過程で国木田独歩や柳田國男、島崎藤村と出会い……という感じだろうか。
私が最近、のんびりと呼んでいる島崎藤村とも深い交流があり、花袋の著書にも「島崎君」とちょいちょい名前が出てくる。
私自身はまだ「蒲団」くらいしかまともに読んでいないが、「東京の三十年」あたりを読むとその辺がよく分かりそうだ。
私も近々、読んでみようと思っている。
自然主義作家は自伝が多いので、人なりや交流を知りたければ著書を読んでしまった方がよく知れる。
島崎藤村の「春」が思ったよりも「春」じゃなくて辛い(只今、佳境)
「田山花袋」記念館には何があるの?
写真撮影は禁止なので、文字でしかお送りできないが、花袋の直筆原稿や著書の他にこれらのものが展示されていた。
デスマスクには正直、吃驚した……綺麗なお顔でしたよ。
書簡は必見である。みんな字が達筆。何が書いてあるのか、さっぱり分から……ごふげふん。
かろうじて読めたのが名前部分くらいだったのだが、本名だったりペンネームだったりで何だか面白かった。
花袋の本名は「録弥(みろく)」なので、島崎からの宛名がそうなっていたり、島崎の本名は「春樹」なのでそれで締めくくられていたりと。「藤村」や「島崎生」で終わっているのもあった。
国木田独歩は早世、國男は一時期思想の違い(?)云々で距離があったせいか、藤村からの書簡や一緒に映っている写真が多かったように思う。
この辺は「恋する民族学者」で下地を得たぐらいで私は詳しく知らない。
一番、印象的だったのは源義朝出版記念の写真で、田山花袋や島崎藤村と共に芥川龍之介が映った写真があったことだろうか。花袋には申し訳ないが、この頃の芥川は既に藤村を嫌っていたのだろうかなどと想像しながら見てしまった。
展示物は基本、写真撮影不可だが、記念館にはそれらが掲載された冊子の販売を行っている。
私も幾つか購入してきた。勿論、島崎藤村絡み中心である(隠す気はない)
「田山花袋」記念館に行く時に知っておいた方が良いこと
最寄りの館林駅からは1.8kmほどある。電車で来る人には優しくなさそうだ。
一方、車の場合は近くに広くて大きい駐車場があるので心配はなさそうだ。
栃木・群馬と言えば車社会!!!(偏見)
ちなみに朝早いと、近くに女子高があるので親による送迎の車がそこそこ多かった。
田山花袋記念館の近くに女子高か……と思った人、多いんじゃないだろうか。
「蒲団」を読んでいると尚更思う。まぁ、気持ちは分かるよ。私も何だかんだ言って、イケメン好きだし。花袋も喜んで(?)いることだろう。
そして、おトイレなのだが。近くに公園もあることもあり、たくさんあるのだが……見事に和式が多い。ちょっとつらい。
そして、駐車場のトイレも例にもれなかった(和式)のだが、更に水の中に虫さんやらヤモリっぽいのが泳いでいて、そっと戸を閉じた。流せねぇ。
トイレに行きたい場合は記念館内のものか、あらかじめ行っておくことをオススメする。
まとめ:その時代の世界観にとりこまれておいで
平日の朝に行ったためか、何かの点検業者らしき人ぐらいしかおらず、ひとりで堪能できた。
ああいう静謐な空間でひとり、かつて居た人たちの写真や書簡を眺めて居ると、そっとその世界観に取り込まれていく感覚になるので、私は好きだ。
あまりにも前のめりになってしまい、ガラスに頭をぶつけてしまったこともあった(すみませぬ)が、本当に良いものを見れた。
とりあえず、花袋が美少女好きなのは断片から読み取れた。「百夜」を読んでみたいぞ。
あと、かたいおじさん、かわいい。
受付にかたいおじさんの待ち受けが貰えるQRコードがあるので、行く人は忘れずに貰って欲しい。
かたいおじさんマスキングテープも売っていた。
総評として、島崎の書簡やら、初めて見る島崎の写真やら(いけめーん!)、知らなかった島崎エピソードに大興奮して大満足だった。島崎本家の記念館もいつか行きたい。。。
ではでは、この辺で。
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