つい先日、paypayが一日だけ20%還元のキャンペーンを打ち出した日、サーバ負荷で決済が出来ない件がツイッターでトレンド入りしていた。
まぁ、いつかはやりそうだなと思ってはいたけど
この件で「やっぱり、キャッシュレス決済なんて!」と思う人が居たとしたのなら、それは誤解がある。いわゆるおサイフケータイ決済やSuicaやnanaco、WAONなどの電子マネー決済もキャッシュレスであるが、paypayのようなことが起きる可能性は限りなく低い。
「キャッシュレス決済」とは
ひとくちにキャッシュレスと言われているが、大きく二種類のキャッシュレスが日本国内には存在する。
キャッシュレス数が多くて分かんない!という人も多かろうが、大概はこのいずれかである。
paypay系はどちらかと言うと今まではクーポン系がおおく、スマホ内にあらかじめアプリをダウンロードしておき、お会計の際に見せるタイプのものだ。スマホの普及と共に広まった感がある。
一方、スマホやカードをかざす系はいわゆる電子マネーと呼ばれるものであり、FeliCaと呼ばれる仕組みを使ったものである。こちらはアプリを起動したりという必要はない。基本、かざすだけ使える。
QUICPayなんかもこちらの部類だ。paypayに対抗してなのか、今だとJCBカードと結びつけてQUICPayで決済すると20%キャッシュバック(キャッシュバック自体は来年3月)キャンペーンを打ち出している。
JCBカードを持っている人は、paypayよりもこちらのキャンペーンを使用した方が良いだろう。ただ、これも難点がいくつかあって
私は一枚だけ対象のJCBカード(地方銀行クレカ)を持っていたが、おサイフケータイ未対応なiPhone6だったので意味なかった。とほほ。
これだけのためにアップルウォッチの購入も考えたが、一万円以下で買えなさそうだったので泣く泣く諦めた次第である。
エンジニアな私としては、そこを言わずに「こんなキャンペーンあるよ!」「 この機会にカード作ろう!」 とうたっているブログが多くて、誠に遺憾である。
paypay系(アプリ起動して決済するタイプ)だと勘違いするではないか。
同じ「キャッシュレス決済」でもpaypayとSuicaは仕組みが違う
冒頭に話を戻すが、先程あげたこの二種類のキャッシュレス決済は仕組みそのものが違う。
ざっくりとした違いはサーバとの通信有無と、電力を使うか否かだろうか。これを説明するには、いわゆるかざすだけですむ系のメリットを説明した方が早いだろう。
仮にサーバが落ちていても、いわゆるかざすだけ系のキャッシュレスはカード内の残高分はきちんと稼働する。Suicaが一番良い例だろう。交通系カードのすべてがいちいちサーバに問い合わせしていたら通勤時間帯なんぞ、あっという間に落ちてしまう。
paypayは言わずもがな、分かって頂けるであろう。おサイフケータイの機能がないスマホでも使える手軽さはあるが、残高管理はサーバありきであり、スマホが充電切れとなれば当然アプリを立ち上げられないので使えない。
「キャッシュレス決済」と上手く付き合うには
ここからはただの持論であるので、興味ない人はスルーして欲しい。
一般的に上手く付き合うにはという話をすると、いわゆるpaypayのようなアプリ系+Suicaのようなかざすだけ系、両方を持つのが正解だろう。
ただし、あくまで個人的な意見としてはキャッシュレス決済はかざすだけ系に統一して欲しい。むしろ、国としてそちらを推し進めて欲しいくらいだ。
エンジニアなので小難しい話をしてしまうが、いわゆるかざすだけ系=FeliCaの技術は自動改札機に耐えうる性能をもつ非接触ICとしてSONYが独自開発した日本のガラパゴス技術である。
そしてまさに、これこそがつい最近まで、iPhoneにおサイフケータイの機能が乗らなかった一番の理由である。iPhoneの需要が日本でも高いことを受けて、ここ最近でついたと言っても過言ではない。
今はFeliCaに対する事情も少しずつ変わってきているようだが、それでもまだ世界では通用しないだろう。でも、それでもかざすだけ系を推し進めて欲しいと私は思っている。
今回のpaypayのようなことが起きれば、キャッシュレス決済はこれだからと一緒くたに考えられて、いわゆるかざす系は大丈夫なのに余計に不信感を抱かせてしまう結果になってしまう。そもそも数が多くて、どれがお得だか分からない→じゃあ使わないという結果になってしまう。
国としてそれはどーなんよ
paypayのようなアプリ系が悪いとは言わない。だが、今まで長年の実績があるかざす系をないがしろにして、お得だからと一口に言ってpaypayのようなアプリ系を推し進めることだけはして欲しくない。
キャッシュレスはかざすだけ系+クーポン系はアプリでええやん
今回、paypayで残高だけが減らされた人、いつまでたっても支払い完了にならない人、痛い目にあった人も多いことだろう。安かろう悪かろうの結果ではないだろうか。
店側からしてもpaypayのようなアプリ系は導入コストがかからないメリットが大きかっただろうが、その代償も大きかったとも言える。
良いものの整備にはお金がかかる。そこにお金がかかるのは当然である。分かりやすいところで言えばスマホの格安SIMとて、割高と言われる大手キャリアありきのサービスだ。
お得なものをお得に。それは良いことだと思うが、このような本質の裏側も知っておくべきだと私は考える。
まとめ:自分にあった「キャッシュレス決済」を見つけよう
これにつきるのかな、と。
私はなんだかんだでpaypayは初回登録で貰えた500円分しか使っていない。偶に使いたいので口座を登録はしてみたいものの、先日のサーバ落ち事件はもちろん、セブンペイのようなことが起きそうでどうもにも怖い。
捨て口座があれば登録するんだけど、ねぇよ!(捨て口座あってもお金の移動が面倒だし)
今はイオンが近くにあることから、WAON一択+イオン系クーポン+オーナーズカードである。
そもそもpaypayが入る余地が無かった!
WAONはオートチャージ分の還元があるので約1%還元+ オーナーズカードで3%キャッシュバックで常に4%還元である。 更に、イオンアプリ(キッズパブリック)に毎月4枚配信されるキッズクーポンを使ったり、お客様感謝デーの日に買い物となれば更に+5%オフとなり9%還元となる。
また、クレカ使用分についてもときめきポイントがつくし、気が付けばWAON2倍やらときめきポイント10倍やらキャンペーンが定期的に起きるので、実際の還元率はもっと高い。一日限りの20%還元にわざわざ振り回される必要などないのだ。
キッズクーポンはキッズに関係するところでしか使えないが、子育て世代の大半の購入を占めるのはキッズ用品だろう。イオンだとパパママカードで5%オフ(これはキッズ用品に限らず、食品にも適用できる)の時もあるので、トータルで考えればそれで十分なのだ。
結局のところ、勧められるがまま目新しいものに飛びつくのではなく、自分の生活圏にあったキャッシュレス決済を見つけることが大事ということだ。
種類があってわけ分からんという人は、いわゆるキャッシュレス決済にはアプリ系とかざすだけ系があるということだけでも覚えておいて頂ければと思う。で、個人的に使った方がいいと思うのは、かざすだけ系。
使いたければ、アプリ起動もいらない。スマホかカードをかざすだけ。クレカ連携してオートチャージ設定してあればもっと簡単(浪費家向けではないのは確かだが) ぶっちゃけ、Suicaなどの交通系非接触ICカード一枚あれば十分だ。電車をつかわない人でおサイフケータイを持っている人はQUICPayだろう。
で、余裕のある人はサブでアプリ系をひとつ持てば十分だ。
なんか、いつもより熱量のある記事になった感があるが、ではではこの辺で!
コメント